りんご狩り、郷土料理「笹ずし」作り:飯山市百姓塾9月講座[2]
実りの秋を感じられた9月の百姓塾。2日目の午前中はりんご狩りへ。飯山駅から徒歩7分、という便利な場所にある塩崎農園に向かいます。
農園ではいろいろな品種のりんごを栽培していて、その時期にいちばんおいしいものをもぎとることができます。9月初旬は「サンつがる」でした。たわわに実っています!
農園オーナーの塩崎さんからレクチャーを受けます。りんごを持って上にひねると、簡単にもげるとのことでした。
地面に敷かれた銀マットがレフ板効果を発揮して、りんごが美人さんに撮れました。見た目も美しい!
おいしそうなりんごを探して、どんどんもぎとりましょう。
しかも園内ではりんごが食べ放題! もぎたてのりんごをカットすると、みずみずしく、さわやかな甘さが広がります。
ちなみにハンドルを回すだけで、皮がスルスルむける皮むき機も用意してあって便利ですよ。
お気に入りのりんごを指定のカゴにいっぱい詰めて持ち帰ります。
10月に入ると、長野県を代表する“りんご三兄弟”とも言われる、秋映、シナノスイート、シナノゴールドも収穫の時期を迎えます。いろいろなりんごを楽しみたいですね。
飯山の郷土料理「笹ずし」作りました。笹の向きに注目です!
飯山市の郷土料理「笹ずし」は、富倉地区で上杉謙信の軍勢にふるまわれたのがはじまりです。
笹の葉の上に酢飯をのせて楕円形に広げ、その上に具をのせればできあがり。
笹は前日に山で採ってきました。笹の両端はカットします。実はこの切り方にはお約束があるのだとか…。
笹ずしにのせる具は以下の4種類です。
- 錦糸卵
- 戻したゼンマイ、大根の味噌漬け、しいたけなどを油炒めにしたもの
- くるみ
- 紅しょうが
それぞれ自分の分を5枚ずつ作りました。酢飯の大きさや、具ののせ方など、みなさんの個性が際立っていました!
作り終わって、いただきます! という時に、笹ずしの正しい食べ方の説明が始まりました。
笹ずしは箸を使わず、笹の葉を持って直接いただきます。葉のフチを触ると突き刺さるような感触があるのですが、まっすぐカットされた葉の根元の方を手前にして口に運べば問題はありません。
ちなみに葉の先端は斜めにカットされていますので、見分けやすくなっています。
まだ食べたことのない方も、食べたことはあるけど知らなかったという方も、次回笹ずしを食べる時には、笹の葉に注目してみてください。
笹ずしはおもてなしをする時に出される、ちょっと特別な料理とされていますが、飯山エリアではスーパーや道の駅などでも笹ずしが販売されています。
見つけたら、気軽に食べてみてはいかがでしょうか。
秋野菜の種まき、夏野菜の収穫。豊作を祈る秋祭りを見学:飯山市百姓塾9月講座[1]
農的な田舎暮らしを体験できる飯山市の「百姓塾」。第5回講座を9月9〜10日の週末に開催しました。今回は神奈川県から初参加の男性を迎え、13名の方々にご参加いただきました。
今月の田んぼの様子。ずっしり実った稲穂は黄金色に。来月10月の百姓塾では、稲刈りを行う予定です。
畑で秋野菜の種まき。そして夏野菜の収穫
昼過ぎにさっそく畑へ。かなり秋めいていた飯山でしたが、この週末は夏が戻ってきたような暑さになりました。
今回は秋野菜の種まきを行い、夏野菜を収穫します。
まずはサツマイモの試し掘り。うっそうと茂った葉とツルをかき分けて土を掘ると、立派なサツマイモが出てきました! 本格的な収穫は来月行います。
肥料を撒いて畝を作ります。キャベツと白菜の苗を植え、ホウレン草、野沢菜、大根の種をまきました。畑はもう空きスペースがないほど野菜でいっぱいに!
夏野菜は、枝豆、ナス、ピーマン、オクラ、ボタンコショウ、カボチャ、金糸瓜(キンシウリ)などを収穫しました。
他にも、間引いた大根は10センチくらいの長さがあり、大根おろしをちょっと作るのにいいサイズ。
こちらは大長ニンジン。細長いので、茎を持って引っこ抜くと折れてしまいます。掘り出すのに苦労しました!(来年は作らないかも!?)
ちなみに、煮込んでみたらゴボウのようなほくほくした食感になりました。
ひと通り収穫も終わり、ほっとひと息。
畑の脇の草やぶに頭を突っ込んでいる参加者がいたので声をかけると、ミョウガを採っているとのこと。覗いてみると、大きなミョウガに花が咲いていました。
当たり前ですが、ミョウガにも花が咲くんですね。はじめて見ました。
収穫した野菜の一部はその日の夕食いただき、あとはダンボールいっぱいに野菜を詰めて持ち帰ります(すでに飯山に移住した参加者が作った野菜もいただきました!)。
「しばらく野菜は買わなくてよさそうですね(笑)」なんて会話も。
常盤地区の豊作を祈る秋祭りを見学
9月の飯山では五穀豊穰など祈る秋祭りが、市内各地の神社で行われます。お祭り日程表を見たところ、9月第1週の週末は、なんと30か所以上で秋祭りが行われていました。
夜の9時ごろ、常盤地区大倉崎の「常盤神社例大祭」へ向かいます。
神社の隣の公民館では、笛や太鼓にあわせて、獅子舞がはじまりました。
その後、大きな鳥甲をかぶった、赤い天狗面の猿田彦が登場。
注連縄の前でゆっくりと舞い、最後に松明の火で注連縄に付けられた「おんべ」(御幣[ごへい])を燃やすと、注連縄を刀で切り、松明を振り回しながら勢い良く駆け出していきました。迫力満点です!
この時点ですでに10時半でしたが、これはまだ祭りの序盤。深夜過ぎまで舞の奉納が続きます。
地域の人々が長年伝え継いできた祭りという文化に触れることができた夜でした。百姓塾も五穀豊穣を祈りましょう。
2日目に続きます。