「飯山ふるさと案内人」のガイドさんと寺めぐり
飯山市に移住して3か月弱。地域おこし協力隊のRです。
寺院や神社が20あまりあることから「寺の町」とも言われる飯山。
先日「寺めぐり遊歩道」を歩きながら、観光ガイド「飯山ふるさと案内人」の方に、お寺を案内してもらいました。
地元に精通したガイドさんと一緒だと、自分で歩いた時は気がつかなかった、興味深い物やスポットを発見することができました。いくつかご紹介します。
一本杖スキーと「妙専寺」
まずは「妙専寺」へ。ガイドの谷澤丞(やざわすすむ)さんは、16年前に「土臭い生活がしたくて」京都府宇治市から飯山に移住してきたそうです。
お寺には長い棒を一本持った男性の銅像がありました。「これ、一本杖スキーなんです」と谷澤さん。以前見た時は気がつかなかったのですが、足元を見るとスキー板をはいていました。
妙専寺の第17代住職は明治時代に、日本にスキーを伝えたレルヒ少佐から一本杖スキーを習い、飯山に広めた人物なのだそうです。そのため飯山は、長野県のスキー発祥の地になったのだとか。
そういえば、飯山市のマンホールのフタにデザインされた子どもたちも、一本杖スキーをしているということに気がつきました。
実はこれ、市内に1枚しか設置されていない貴重なカラーのフタです。飯山駅の千曲川口エントランス付近にあります。見つけたらいいことがあるかもしれませんよ。
大賀ハスが咲く「奈良沢蓮田」
次のお寺に向かう途中、住宅街に一面の蓮田が現れました。
奈良沢蓮田には、道行く人に楽しんでもらえるようにと、数種類の蓮の花が植えられています。
大賀ハスのピンク色が、かわいらしいです。
ほかにも、季節のさまざまなお花が目を楽しませてくれました。
アートな水石「正受庵」
松代藩主真田信之の子と伝えられ、飯山城で生まれ育った正受老人(道鏡慧端)が終生を過ごした「正受庵」。座禅道場としても有名です。
風情ある茅葺屋根の本堂の傍らには、独特の存在感を放つ「水石」が置かれていました。
まるで現代アートのようですね!
別のアングルからも。見れば見るほど興味深いかたちです。
修行に明け暮れ、さまざまな寄進なども断ったという正受老人が飯山藩主に所望したのが、この水石だったそうです。その気持ち、なんとなく分かるような気がしてきました。
正受老人は、「臨済宗中興の祖」と称され、禅宗史はもとより日本美術史においても高く評価されている白隠禅師の師としても知られています。そんな正受老人と白隠禅師にちなんだ展覧会が、飯山市美術館で開催されます。正受庵と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか?
◆飯山市美術館特別展『この人なくして白隠なし 正受老人と白隠禅師』
開催期間:2017年8月2日(水)〜9月10日(日)
信州デスティネーションキャンペーン期間中、飯山ふるさと案内人による、おひとりさま500円のガイドツアーを実施。当日参加OKです。
ブルーベリーの収穫と内山紙の紙すき体験:飯山市百姓塾7月講座[2]
農的な田舎暮らしを体験できる飯山市の「百姓塾」。7月講座の2日目は、ブルーベリーの収穫体験を行いました。
農園に植わっているブルーベリーは10種類。そのうち、5種類ほどが食べごろとのこと。「黒くなった実が熟しています。日当たりのよい高いところの実がおいしいですよ」と、農園のオーナーの小嶋さん(写真右)。
身長が185センチもある参加者のKさんは、らくらくと高いところにあるおいしそうな実を採っていました。うらやましい!
収穫しながらブルーベリーをひと粒、ふた粒食べていると「一度に10粒ぐらい食べてみてください」と小嶋さん。
ぱくっと口に入れると、みずみずしいブルーベリーの果肉と香りがいっぱいに広がり、感激してしまいました! ぜひ一度、試してみてください。
ブルーベリーをたくさん収穫して、みなさんにこにこ笑顔でした。
ブルーベリーの天敵、カミキリムシをお持ち帰りする参加者もいらっしゃいましたよ。
その後、飯山市工芸交流センターの「飯山手すき和紙体験工房」で、「内山紙(うちやまがみ)」の紙すき体験を行いました。
経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」でもある内山紙は、クワ科の植物であるコウゾが原料です。コウゾは雪にさらされることで、自然に繊維が白く漂白されます。
はがきや色紙など、お好みのサイズの型に、水などに溶かれたコウゾをすくい入れます。この作業は、かんたんそうで難しい。手早く行うのがコツだそうです。
乾燥させた草花などを思い思いに飾り付けます。
その後、専用の機械で脱水と乾燥をさせるとできあがりです。 最後に記念撮影をパチリ!
8月は収穫した夏野菜でバーベキュー、9月は秋野菜の種まきやりんご狩りなどを予定しています。おたのしみに!